TRANSLATION

シンポジウム/ジャズ喫茶の逆襲

シンポジウム/ジャズ喫茶の逆襲

ジャズ喫茶の条件は、お客様の物欲を刺激することじゃないか

齊藤 私がジャズ喫茶をはじめるにあたって決定的な役割を果たしたレコードを持ってきましたので、そのご紹介をしつつ話したいと思います。私はいわゆるふつうのジャズファンとしてCDを部屋で聴くという生活をしているなかで、ジャズ喫茶というものがあることは知っていましたけど、私はいま39ですけど、私の世代になるとジャズ喫茶というのはもう過去の遺物であり、行くと気持ちの悪いおじさんがいる気持ちの悪い場所という認識で凝り固まっていたので、自分から行こうということはなかったんです。

そんな自分が何を思ったか、「ジャズ喫茶をやってもいいかも、オレ、ジャズ好きだし」……さっき後藤さんがおっしゃっていた「いちばんやってはいけないパターン」になったときがありまして(場内笑)。それで、ジャズ喫茶をけっこうまわっていた時期がありまして、いちばん通っていたのが、さっき柳樂さんも言っていた渋谷の「JBS」さんなんですが、今日はその話はしないです。

ロンパーチッチ・齋藤外志雄
齊藤外志雄 1978年生まれ。/2011年に「ロンパーチッチ」を開店、「新感覚派のジャズ喫茶」として人気を集める。前回「ジャズ喫茶シンポジウム」ではパネリスト、今回はゲストコメンテータとして発言。/ロンパーチッチ:東京都中野区新井1-30-6三富ビル1F TEL03-6454-0283

中野新橋にある「ジニアス」さんに行っていたときがありました。たまたま席が空いているときだったので、店主の鈴木さんから「何かリクエストある? かけるよ」とおっしゃっていただいて、ちょうど妻と来ていまして、妻に聴いてみたら、当時妻はマル・ウォルドロンぐらいしか知らなかったので、じゃあマルの何かを、と頼んでかけていただいたのが、マルの「Soul Eyes」というアルバムです。今日はそれを持ってきました。

なかなか良いアルバムで、これいいじゃないかって言ってたんですけど、その次の月だったか、ディスクユニオンの廃盤セールで「SoulEyes」が壁にかかっていたんですね。29,800円でした。妻が「買う」とひとこと言って(笑)、言った瞬間に、これはジャズ喫茶をやって元をとらないとダメだなと。そんなアルバムです。ではかけていただけますか。14分ありますので、適当なところで切ってください。「ベニー・ベイリー&マル・ウォルドロン/ソウル・アイズ」のA面2曲目<ソウル・アイズ>です。

べニー・ベイリー&マル・ウォルドロン/ソウル・アイズ/MPS/1968年録音
べニー・ベイリー&マル・ウォルドロン/ソウル・アイズ/MPS/1968年録音

——マル・ウォルドンのソロが始まるあたりで予定時間の8分を超えそうになったのでいきなりフェイドアウト——

齊藤 すみません、肝心のマルのソロのところで切ってしまいました(場内笑)。29,800円の音をお楽しみいただけましたでしょうか。MPSってものすごく音がいい会社のはずなんですが、このアルバムはそうでもなくて。

1曲目の最初に司会の人がメンバー紹介をするんですけど、それがすごく下手で、お客さんが拍手してる途中にしゃべっちゃうとか。さらに1曲目がはじまると録音のミスなのか音がさらにひどくなって、2曲目あたりで持ち直すんですけど。そういうアルバムを29,800円で買ってしまったことが店を始める条件になりました。

(パネリストの)みなさん、ジャズ喫茶論とかジャズ喫茶とは、というお話をされていたんですけど、私が感じるに、ジャズ喫茶の条件は、お客様の物欲を刺激することじゃないかなと思いまして、レア盤であることはもちろん必要ないですけど、欲しいなと思ってもらえればそれはいいお店なんじゃないかなと。コーヒー代何百円か払っちゃったけど、まあ、それに値するだけのものを聴いたなと、家に帰ってネットか何かでそれを手に入れていただければいいのかなと思います。

あともうひとつ、これはさっきの後藤さんや柳樂さんのご意見とは完全に反するものですが、ジャズ喫茶はフェティシズムが大切かなと思っています。お店というかたちでお客さまにおいでいただくのであれば、多少はアクセシビリティの悪いアナログ盤というものをかけることが重要なんじゃないかなと。これはもう、どちらかというとビジネス的な見地であって、審美眼というところとはぜんぜん関係ない話なんですが。

お店を回していくうえではどなたでも買えるCDであるとか、最新の音源をかけるというよりは、ちょっとめんどくさいアナログ盤にこだわったほうが、お客さんに、よりいいところに来たなと思っていただけるんじゃないかなと思います。

柳樂 世代的に齊藤さんは僕と一緒じゃないですか。ちょうどレコードに対してフェティシズムがある世代ですもんね。レコードがかっこいい。

齊藤 レコードと、あと(ヴィンテージの)ジーパンがかっこよかった世代です。ジーパンは洗わないという。

司会 私なども世代は違うんですけど、ジャズ喫茶でレコードがかかると「なんか得したな」というのはありますね。何が得なのかはよくわからないんですけど(笑)、音がいいといったこととは別の話で、CDよりもレコードがかかってるほうがお得感はあるので、齊藤さんがビジネスとしてレコードを回しているというのはちょっとわかる気がします。

チェーン店でもないのに同じような業態の店が全国津々浦々にある

ということで、齊藤さん、ありがとうございました。続いてですね、今回は一般のお客さんの代表ということで、柳川道一さんにご登場をお願いします。彼は全国のジャズ喫茶巡りをしていて、Mitch というアカウント名でツィッターやインスタグラムなどのSNSに訪ねた店の感想や写真をアップしているんですけど、これまでに行った店の数は400軒を超えているそうです。

SNS上にはほかにも何人か、たくさんジャズ喫茶を回っている猛者がいて、今日もその方々がここに来ていらっしゃるんですけど、今回はその代表ということで、お話をお願いします。

柳川 はじめまして、柳川と申します。本来ならこんなところに出てくる者ではないといいますか、ジャズ喫茶に行くのが好きというだけの人間でございますので、右から左に聞き流していただければと思います。

まず、これまで行った店の数が400軒以上とはいっても、行ってみると元ジャズ喫茶だったとか、もうお店がレストランになっていることとかもありますので、正味ではまだ400軒にはいってないと思います。出張とかひとり旅で回ってます。ただ、2年前に子供が生まれてからはちょっと引退気味でして、週末を使ってどこかに〝弾丸ツアー〟ということができなくなっちゃって、最近はあまり(SNSの)更新ができていませんが、つい先日だと富山に日帰りで5軒回ってきました(場内笑)。

司会 1日に5軒……(笑)。

柳川 初めて行ったのは青森の「DISK」というジャズ喫茶でした。中平穂積さんが撮ったポストカードが売られていて、ああ、かっこいいなと思ったんですけど、ジャズ喫茶ということを特別に心にとめているわけでもありませんでした。

柳川道一
柳川道一 1978年生まれ。/会社員。東京在住。2011年からジャズ喫茶巡りをはじめ、これまでに訪ねた店は全国でおよそ400軒。アカウント名「Mitch」でSNS(ツィッター、インスタグラム)に投稿する店やジャズへの好奇心と執念と愛情あふれる探訪記がマニアの間で人気。

ジャズ喫茶を巡りはじめたのは6年前、「3.11」がきっかけでした。ボランティアで岩手に行ったときに、地元の友だちに一関に蔵を改築した古い喫茶店があるから行ってみたらと言われまして、その後、仙台に行く用事があったときにちょっと足を伸ばしてみるかと寄ってみたのが、その一関の「ベイシー」でした。

最初、入ったときに、なんてうるさい音でかけているんだ、こんなうるさいところにいられるかと思ったんですけど、コーヒー1杯1,000円とちょっと高かったので、せっかく来たのだから粘ってみようと思って、3枚ぐらい聴いてみたら、急に動けなくなっちゃったんですね。

ただの爆音かと思っていたら意外にそうでもなくて、この演奏はすごいぞって。そのレコードがなんだったかは思い出せないんですけど、「あ、ジャズってこんなにかっこよかったのか」と。しかもそういうものをかけてくれる店があったんだということを初めて知りました。そのあと、仙台の「カウント」へ行ったりしまして、それからジャズ喫茶行脚をはじめることになりました。

私はジャズに関しては、(ジャズ喫茶巡りを始める)6年前までは、音源は持っていてもあまり聴いていませんでした。ブルーノートの再発ものとかを大学時代から買ってはいたんですけど、DJのサンプリングのネタとして聴くとか、ラムゼイ・ルイスのような、自分としては踊りやすいものとか、そのぐらいの位置づけで聴いていたので、みなさんが聴いているジャズのよさというのは、たぶんようやく最近わかってきたところです。

いろんなスタイルのお店がありまして、「いーぐる」さんのような老舗もあれば、店主が退職して始めたばかりの店もあったり。さきほど後藤さんからCDかアナログかということにはこだわらないというお話があったんですけど、自分もほんとに、なんでもいいと思っています。長野県の松本にある「ミュージシャン」という店は、正直に申し上げてお店が立派な造りというわけではないし、オーディオセットはいわゆるすごいものじゃないかもしれませんけど、かけていただいたCDが、自分の気持ちにどんぴしゃで涙を流しそうになったということもあります。

ただ、「ベイシー」に行ったときに、「ジャズはかっこいい」、「アナログってすごいな」と思いまして。ビッグバンドも聴いたんですけど、1本しか溝がないのになんでこんなにいっぱい楽器が鳴ってるんだろう、ヴィニールに刻まれた溝ってすごいなという感覚があります。私も38 歳なので、柳樂さんとだいたい一緒の世代なんですけど、DJをやってる友達もいますし、アナログ盤への憧れというのはいまだにどこかにあります。

ジャズ喫茶を巡りながらSNS に(感想や写真を)あげていることについては、自分のなかで決めていることがありまして、ひとつは、お店に行っても迷惑はかけない。なるべく隅っこに座る。空いていればいちばんよく聴こえるところに僭越ながら座らせていただくんですけど、基本は常連さんの邪魔をせずに静かに聴くことにしています。

柳樂さんや私の世代の、レコードとかジャズ、あと音楽に対する共通したものなのかもしれせんけど、その世代の人たちが新しくお店を作られていることが東京に限らずありまして、個人的にはこの世代はがんばらなきゃいけないのではと思うこともあって、そういう店を、僭越ですけど応援できるといいなということをどっかでちっちゃく決めてまして、邪魔にならないということに加えて、SNSにあげるときにはネガティブなことは書かないと決めています。

しょせん自分なんかは、たった1日のある時間にいただけなので、その店のことなんて判断できないし、できるわけがないので、その店の近くにいる人に「あ、ここにそんなお店があるんだ」ということを知ってもらい、一人でも足を向けることがいいんじゃないかなと思っています。

ジャズが好きであってもジャズ喫茶の存在を知らず、行ってみて驚いてジャズをより好きになるとか、自分もそうだったように、ジャズ好きでもなくて、ジャズに詳しくなくても、ジャズは素晴らしい音楽だということに出会うことができる、そういう場所があるんだということを知る、そんな人が一人でも増えるといいかなという思いで、SNSにちょこちょことあげています。

自分が知らないもの(音源)に出会えるところがやっぱりジャズ喫茶のいいところだなと思います。どこかのマスターに「客が帰ろうとすると、それを引き止めるようなものをかけて、もう一杯どうぞみたいなこと仕掛けることもある」という話をうかがったことがありますが、自分もまさにそういう展開にひっかかってしまったことが何度かあります。

たとえば(東京の)白山の「映画館」で、フリーめのものがかかっていてもういいかなと思って席を立とうとしたときに、コルトレーンとエリントンのインパルス盤がかかってきたときに、「ちょっと待て」と出しかけていたお財布を元に戻したりとかですね(笑)、そういう面白いことが、素人ながらありまして。

ジャズ喫茶が素晴らしいところは、自分でその店のような音を出そうと思ったら、ものすごいお金がかかるわけですよね。それをたったコーヒー1杯のお金だけで聴かせてもらえる。しかもそれにいろいろなスタイルがあって、出会ったことのない音楽を聴かせてもらえる。さらにそれが日本全国にあることが素晴らしいと思っています。

山口県周南市の「ニコル・ハウス」という店に行ったときのことですが、電車が2〜3時間に1本ぐらいしかない時間帯もあるようなところなんですけど、駅に降り立って、さて遠いからタクシーでも呼んで行こうかと思ったら、タクシーどころか人もあまり歩いてないんですよね。

田んぼを抜けて山を越えて山陽自動車道の下をくぐっていったら、川沿いに猫だらけの、ログハウスのような建物がありまして、農家の人みたいな格好をしたおじさんが実はマスターで、すごく面白い話をたくさん聴かせてもらいました。「どっから来たの?」と訊かれて、「高水駅からです」というと、「どうやって来たの?」と。「歩いてきました」って言ったら、「なんだキミ、2人目だよ」と(場内笑)。

また、富士登山のような終わりのない登り坂を歩いていて、途中で雨に降られたりということもあったんですけど、そうした困難以上のうれしい出会いというのがあるんですね。今日、ここには、30代までに300軒 行くぞと言ってほんとに行っちゃった人とか、20代の女性でおじさんに負けないでがんがん巡ってる人とか、何人か来ていますけど、ジャズ喫茶巡礼者には、そういうバカなことをやっちゃってる人が多いんです(場内笑)。

最初に配られた「日本列島ジャズ喫茶&ジャズバーリスト」、これ6年前に欲しかったですね。私は知らない土地に行くとジャズ喫茶をネットで検索してリストを作っているんですけど、なかなか全国全県を回るというわけにはいかなくて。

ジャズ喫茶のような、ジャズに詳しいわけではまったくなくても、その音楽の意図というものが聴けばわかる、聴けばそこにストンと落とすものを聴かせてくれる場所があるのはすごく幸せなことだと思います。どうやら他の国にはないようですし、チェーン店でもないのに同じような業態の店が日本中、津々浦々にあるのはほんと独特な、素晴らしい文化だと思うので、ひとりでもジャズ喫茶に行く人が増えてくれればいいと思って、私はSNSをチマチマとやってます。

今日持ってきた音源は、吉祥寺にあった「フォックスホール」という店のマスターからいただいたものです。そのころ、仕事の取引先が吉祥寺にあったので帰りがけによくうかがっていました。そのマスターは、モダンジャズだけじゃなくて、いまの音ととかもフラットに聴いていて、こんなのあるんだよと教えてくれる方で、お客さんにほんとに音楽を好きになってもらいたいという、熱い思いのある方でした。アルテックのある、地下の少し広めのお店だったので響き方もとても好きだったんですが、なかなかいろいろ厳しい事情もあってお店をたたまれました。

寺「フォックスホール」ジャズ喫茶案内
東京・吉祥寺「フォックスホール/the foxhole」(下の写真も)2015年閉店

寺「フォックスホール」ジャズ喫茶案内

 

自分がジャズ喫茶を巡っているひとつの理由は、こうしている間にもいろいろな事情でなくなってしまうお店がありますので、1軒でも多く店があるうちに行こうと思っているからなんですが、そのなかでも自分の大好きだった店がなくなってしまって、たいへん残念でした。

このレコードはそんなすごく特別な方からいただいたものです。マーヴィン・ピーターソンの『ハンニバル』、A面の2曲目<レヴィション>です。

ハンニバル・マーヴィン・ピーターソン/ハンニバル/MPS
ハンニバル・マーヴィン・ピーターソン/ハンニバル/MPS/1975年リリース

司会 〝ハンニバル〟こと、マービン・ピーターソンでした。なんだか70年代のジャズ喫茶という感じになりましたね。

柳樂 「プー横丁」でもよくかかってましたね。

司会 中央線っぽいというか。

柳樂 ジャズ喫茶の定番というか、DJからも人気があったし。今日はMPSの盤がよくかかりますけど、ジャズ喫茶って、MPSがよくかかっていたイメージがありますね。僕はこのレーベルはジャズ喫茶から教えてもらいました。

司会 「フオックスホール」のマスターの青木さんは、以前は「新宿はいから亭」というジャズ喫茶をやっていて、オリジナル・メンバーのパット・メセニー・グループのライブをその店でやったりというすごい経歴の方ですね。「はいから亭」を閉めて、名古屋で「フォックスホール」を始めて、そこから東京に移転してきたんですよね。

柳川 最後に、ひとつだけ。自分みたいにジャズ好きかどうかはわからないけど音楽は好きだという方もたぶんいらっしゃると思うんですけど、ぜひお近くのジャズ喫茶に行っていただいて、まずは3枚、我慢して聴いていただければと思います。ほんとに面白い店はまだまだ全国にいっぱいありますので、ぜひ。ありがとうございました。

なんか、これからのジャズ喫茶はすごいな

司会 さて、第1部の最後になりますが、前回も登場していただいた〝ミスタージャズ喫茶愛〟こと、「喫茶茶会記」の福地さんにお願いします。

福地 ご紹介、おそれいります。ウチはいまはぜんぜんジャズ喫茶っぽくなくて、申し訳ありません。そもそも前衛的なものが好きで、それで「いーぐる」にも昔はけっこう通っていて、さっきのパーカーにしても、前衛的なニュアンス……不気味な感じとか、怖い店主がいるとか、そういうなんか、非日常に誘うような空間が好きで、自分も店をずっとやってます。ただウチは、あんまりジャズ喫茶だけだとお客さんが来ないんで、イベントもやってます。

ほんとはジャズ喫茶というのを悲観的に見ていて、ジャズ喫茶って大丈夫なのかなという悲壮感のなかで、ウチも新しいことをやってたりしています。

ジャズ喫茶の最大派閥は、中平穂積さんの系統…DIG系統でして、「ジニアス」の鈴木さん、銀座の「ジャズカントリー」の野々宮さん、函館の「バップ」の松浦さん、それから「いーぐる」もそうですよね。DIGが本流で、ジャズのメインストリームをきちっと伝えよう、ジャズをストレートアヘッドに伝えようという勢力があります。

喫茶茶会記・福地史人
福地史人/喫茶茶会記店主/〝ミスタージャズ喫茶愛〟の異名を持つほどのジャズ喫茶ファン。渋谷・道玄坂の「音楽館」の後を継いだ「@groove」ではウェブマスターを担当。2007年、「喫茶茶会記」開店。前回「ジャズ喫茶シンポジウム」ではパネリスト、今回はゲストコメンテータとして発言。/喫茶茶会記:東京都新宿区大京町2-4サウンドビル1F TEL 03-3351-7904

そのいっぽうで「ロンパーチッチ」の齊藤さんのような新しい感覚のジャズ喫茶や、楠瀬さん、柳川さんといったポケモンGO的にジャズ喫茶をかきまわす勢力が出てきて、なんかこれからのジャズ喫茶というのはすごいなと。

僕は今日はこんなにお客さんがいるのがすごい不思議なんですけど、そのうち柳樂くんがね、「ジャズ・ザ・ニューチャプター」という店を出せば(笑)、これからのジャズ喫茶というのは、なんかすごく面白い感じになるかなと思ってまして、いろいろな未来を感じるような雰囲気があります。

ほかにも話したいことは山ほどあるんですけど、今日はせっかくみなさん、すごい人ばっかりが来ているので、僕がジャズ喫茶に携わってて、人生の一番最後に、臨終のさいにかけたいなという曲を今日は持ってきたんですよ。それはフレディ・レッドの「アンダー・パリ・スカイズ」の<ディス・ハート・イズ・マイン>という曲。それを聴いて第1部の終了とさせていただきたいと思います。

フレディ・レッド/アンダー・パリ・スカイズ/Futura
フレディ・レッド/アンダー・パリ・スカイズ/Futura /1971年リリース

司会 これで第1部終わりにさせていただきます。これまでかかった曲、みんなジャズ喫茶映えするといいますか、いい曲ばかりで楽しかったですね。では10分間の休憩をいただきます。

——休憩——

ジャズ喫茶シンポジウム/いーぐる

(次のページへつづく)

AD




JAZZ CITY LLC
「ジャズ喫茶案内」運営管理会社。雑誌、書籍、ウェブなど各種メディアの取材、撮影、原稿執筆、編集を承ります。お問い合わせ、お仕事のご依頼、連絡先⇨mail@jazzcity.jp

LEAVE A REPLY

*
*
* (公開されません)

AD&記事